【介護分野】特定技能外国人採用ガイド
介護分野での特定技能外国人の方を採用する際に参考にしたいページです。特定技能外国人を初めて採用する企業様はどこから採用するのが良いのか。
国別の違いや、国内在住外国人の方、海外在住の外国人の方、技能実習生からの切り替え、留学生からの切り替え、その他ビザからの切り替えと色々なパターンがあります。
また、自社で外国人の方へリーチ出来ない場合は、人材紹介会社や技能実習生を管理する協同組合、日本語学校、専門学校等に依頼することになります。
どういった会社様に聞くことがよいのか。またどういった会社が良くないのか。外国人採用の際に参考になればと思います。
採用する場所:国内在住か海外在住か
介護分野で、特定技能外国人を採用する際は、国内在住の外国人の方か海外在住の外国人の方どちらも対象です。国内在住外国人に関して
介護分野では、日本全国ほぼすべての都道府県で、毎日特定技能介護の試験を行っております。他の特定技能の分野と比較すると圧倒的な試験量があり、日本国内にいる外国人の方の働き場所としての人気が2020年、2021年で一気に上がりました。
留学生から特定技能【介護】への切り替え
留学生は、約30万人近く日本にいます。*2020(令和2)年5月1日現在の外国人留学生数は279,597人
留学生数の多い国・地域は中国121,845人、ベトナム62,233人、ネパール24,002人です。
特定技能介護の分野で、ビザの切り替えを行う留学生は、日本語学校卒業の方、もしくは専門学校卒業の方が多いです。
留学生の方の第一希望は、就労ビザ【技人国】の取得ですが、特定技能ビザが出来るまでは7割の方が母国に帰らないといけないほど就労ビザの取得は難しかったのです。
また、コロナの影響もあり外国人の方が働ける仕事先が激減し、たくさんの留学生が今まで選択肢になかった介護の分野に目を向けるようになりました。
留学生の方は、日本語学習期間が平均して4年間近くあります。日本語学校2年間、専門学校2年間と学校に行き、週28時間アルバイトを日本で行っております。
日本語はもちろんのことですが日本での生活にも慣れておりますし、自分で自分のことをすべて出来る方がほとんどです。即戦力で採用出来る方がほとんどです。日本人の方と遜色なく活躍致します。
介護事業者様には、まずは留学生の方の採用をオススメしております。
ただ留学生の方は、都市部に住んで学校に行っております。関西エリアですと大阪市内、神戸駅周辺に多いです。
彼らは住み慣れた都市部で仕事を探します。介護施設様の立地が都市部から離れている場合は、留学生の採用は極端に難しくなります。
技能実習生から特定技能【介護】への切り替え
技能実習生は、日本に41万人います。*令和元年
コロナ禍ピークを過ぎた現在でも、技能実習完了させた方や完了させる予定の方は、特定技能ビザへのビザ切り替えが可能です。他の分野からの切り替えも可能になっております。
*コロナ禍の特例
コロナ禍でない時は、内定を出し、一度母国に帰っていただき、認定申請を行い再度入国していただくことが可能になります。
技能実習生はすでに3年間日本での労働経験があります。業種によっては、日本語能力にばらつきがありますが、日本語への抵抗は、海外にいる方よりありません。
即戦力である方が多いのですが、しかし、すでに日本で3年間働いてる環境によっては、よくない癖や考え方がついている方もいます。
協同組合の管理やサポートが彼らの自立心を奪い、会社がなんでもしてくれると思っている方もいらっしゃいます。
外国人人材を紹介する会社や協同組合の外国人へ対する考え方を把握し、採用することが重要なポイントになります。
面接だけで見極めるのは、難しいところです。
技能実習生は、会社や協同組合が、家を借りるところか、生活面まですべて子供のように面倒を見てしまう場合が多く、なんでも会社がやってくれると思っている方が多いのも実情です。
EPAから特定技能【介護】への切り替え
EPAの方は、2,000人前後います。EPAの方を受入れている介護施設様がそのまま特定技能ビザで雇用する場合がほとんでではありますが、事情により転職を考えられる外国人の方も一定数いらっしゃいます。
国内外国人の紹介業者の選び方
介護分野で、国内在住外国人の方を採用する場合は、直接外国人の方からの応募があるか、外国人人材エージェントからの紹介になります。その他にも提携している日本語学校、専門学校からの外国人の方を紹介受けるケースもあります。
国内外国人人材紹介業者は、多種多様です。特に多いのが、現地送り出し機関が日本で運営している人材会社です。
またブローカーのような方も沢山いらっしゃいます。
外国人人材は、紹介して終わりではなくて、ビザの申請から、その後の支援もあります。
幅ひろい業者から外国人の方を受入れると管理が大変になる企業様が多いです。また支援の質が低いと、介護事業様の中で不満が貯まるケースも見れます。
無料に近いかたちで紹介する業者も多いのが実態です。彼らは、外国人からお金を取っております。
日本の法律では、完全に違法です。情報が少ない外国人に対してそのようなことが起こっております。
怪しい会社様と介護施設様がやりとりすることで、そういった業者が暗躍致します。破格の安さ、無料等の会社様とやりすることは、外国人の方を苦しめ、最終的には日本で働きたい外国人の方が少なくなります。
日本語学校、専門学校経由での外国人採用
介護施設様が、日本語学校や専門学校で外国人の方を採用することは可能ですが、工数と見合うかどうかは疑問点があります。留学生で日本に来ている方の中で介護職を選ぶ方は、多いわけではありませんが、仕事を探している方はとても多いです。
学校にもよりますが、外国人の就職に関する情報がない学校も多いです。。
留学生の大半は、就職ビザ【技人国】の取得が1番の目的です。面談等の時間は取られるが上手く採用出来ないと陥ることも多いのが実情ではあります。
外国人人材エージェントからの採用
外国人人材エージェントを利用して、特定技能ビザ介護の方を採用する際は、警戒が必要になります。弊社も外国人人材エージェントからの協業の話が毎日来ますが、怪しい会社が多いです。
外国人人材エージェントを見極める際に重要なポイントは、特定技能ビザ申請の実績、支援体制を確認すること。
外国人の方からお金を徴収していないこと。
登録支援に関して
定着までのマネジメントを人材側と企業側の双方の間でうまくできるかが、支援のポイントとなってきます。技能実習と特定技能ではそもそもの制度が違うため、特定技能での支援の実績がきちんとあるかどうかが、見極めのポイントと言えるでしょう。
海外在住外国人に関して
コロナ禍が終わり国境が開きますとその後は、海外在住している外国人の方の採用が主流になっていきます。国内在住外国人の候補者は減っていきます。コロナ禍で留学生や技能実習生の入国が2年近くストップしております。
ホテルや飲食店でも外国人の方の採用が活発化し、外国人人材の取り合いが予想されます。
海外では、介護人材の育成の段階で採用し、教育期間を経て、入国していただく形がスタンダードになります。
現在コロナ禍では、海外でも豊富に人材がおりますが、すぐに採用することが難しくなると予想されます。
特定技能介護試験を実施している国
ミャンマー インドネシア 日本 モンゴル ネパール フィリピン カンボジア タイ
各国の特定技能ビザ情報
国ごとにルールの違いや送り出し機関の違い、日本語学習者の差などメリット、デメリットがあります。また特定技能ビザの試験数なども異なります。
特定技能は、二国間協定を元に国同士のルールがあり、各国ルールが異なります。
例えば、フィリピンですと特定技能ビザの日本側の審査意外にも、フィリピン海外雇用庁(POEA)の審査があり手続きが煩雑であり、追加費用がかかります。
国を選ぶ際は、各国のルールを比較することが重要になります。また、現地の外国人の質や現地エージェントの集客方法、教育方針、など慎重に確認する必要があります。
外国人人材エージェント選び
海外から外国人の方を採用する場合は、外国人人材エージェントを通して行う必要があります。現地の法人との連携体制や、現地の教育方法などが介護施設様とあっているのか。どのようにして現地で人を集めているのか。
こういうったところを確認する必要があります。
技能実習等をメインで行う会社に依頼すると技能実習を勧められてしまった。金額がとても高い。
現地会社への支払も行わないといけないなど、トラブルが絶えません。
海外から受入れる際は、慎重にエージェントを選ぶ必要性があります。
外国人人材エージェントのタイプ
外国人人材エージェントのタイプは、大きくわけて3つあります。1.技能実習生をメインに行うエージェント
2.現地の送り出し機関
3.国内の外国人人材エージェント
海外から特定技能ビザ介護で外国人を受入れる際は、日本側の支援と現地での教育、ビザ手続き等2つの要素が混ざっております。
連携が上手くいっていない会社様や、介護施設様の意図が現地まで伝わらないなど問題が発生しやすいです。
海外から外国人を受入れる際は、外国人人材エージェントを慎重に選ぶことをオススメ致します。
また、過剰な接待等を受ける場合は、外国人の方が苦しんでいたり、企業様から過剰に収益を得ている可能性があります。
仕組み、料金に関して
海外から外国人の方を採用する場合、料金は千差万別です。技能実習制度の慣例では、管理費用を、共同組合と海外の送り出し機関に企業様が払い続けるというモデルになっております。
そのためトータルの金額が高額になる場合が多いでしょう。
海外で日本への人材を送り出しているのは、技能実習制度を取り扱っている現地送り出し機関がほとんどです。
そのため、高額なフィーの獲得できる技能実習生をおすすめされます。
介護事業者様が、技能実習制度を選ぶ理由は1つもありません。
国際社会では、奴隷制度と非難されており、福祉施設様が、奴隷制度を利用しているということのリスクがあります。
海外から外国人の方を採用する場合は、まずは技能実習生がオススメされることが多いでしょう。
なぜなら海外側は、技能実習制度の方が旨味が多いからです。
海外側が信頼できるかどうか選ぶことは大変むずかしいでしょう。国内の外国人人材紹介会社と海外に行き現地の様子を見にいくことがよいでしょう。
国ごとの詳しい話や制度のことでご質問ありましたらいつでもご連絡いただければと思います。